
2026年4月29日、中国食品薬品検定研究院(NIFDC)は「2025年度化粧品審査評価報告書」(以下「本報告書」)を発表し、過去1年間における中国の化粧品監督管理及び審査評価作業の進捗状況を体系的に総括しました。本報告書の内容では、化粧品審査評価制度の改革、新原料の管理、安全性評価制度、標準体系の構築、並びに特殊化粧品と一般化粧品の登録・届出データなど、多岐にわたる内容を網羅しています。
全体のデータから見ると、中国化粧品業界は2025年に引き続き高い活況を維持しており、同時に監督管理システムもさらに科学的、精緻的かつ標準的な方向へと進化しています。監督管理の継続的な整備と並行して、中国の化粧品革新、特に新原料の革新への支援も一層強化されました。
新原料は、2025年も中国化粧品業界で最も注目されていた分野の一つです。
本報告書によると、2025年に中国で受理された化粧品新原料の登録申請は7件であり、その内訳は国産原料5件、輸入原料2件でした。1年間で登録が承認された新原料は2件(国産1件、輸入1件)でした。
登録に比べ、新原料届出は依然として市場参入の主要な方式です。2025年、中国新原料届出数は計169件に上り、中国の化粧品原料革新活動が継続的に活発化していることを示しています。このうち、国産新原料は150件で届出総数の88.8%を占め、輸入新原料は18件(10.7%)、また中国の香港・マカオ・台湾地域における新原料は1件でした。
輸入新原料については、2025 年には計8カ国の企業が新原料届出申請を実施しました。このうち、届出数の多かった国としては、イタリア、韓国、フランスが上位を占め、これら3か国で全輸入新原料届出件数の77.7%を占めております。これは、主要なグローバル市場が中国市場への参入に引き続き高い意欲がうかがえます。
過去5年間で中国新原料届出は合計で376件の申請が完了し、国産原料の割合は83.5%に達しています。長期的な動向を見ると、これは中国本土の化粧品原料の革新能力が持続的に向上していることを示しています。
本報告書により、2025 年に中国で受理された特殊化粧品登録申請は合計で20,155件となり、年間承認件数は20,162件(初回登録、更新登録、変更登録を含む)でした。
製品種類から見ると、ヘアカラー剤と美白製品は引き続き中国特殊化粧品市場の中核を成しています。このうち、ヘアカラー剤が最大の割合を占め、申請・承認総件数の約3分の1に達し、美白製品がそれに次いでいます。同時に、日焼け止め製品及び抜け毛予防製品も初回登録承認において比較的高い割合を占めました。
全体として、効能を主眼とした製品は依然として中国特殊化粧品市場及び監督審査の中心であり、特にヘアカラー、美白及び日焼け止めの各分野において、市場競争と監督管理当局の注目度がともに高い状態が続いています。
2025年、中国一般化粧品届出件数は51万件を超えました。そのうち、国産製品が 97.6%となり、輸入製品が2.4%を占めており、国内サプライチェーンが大衆化粧品市場で依然として圧倒的な優位性を保っていることが示されています。
同時に、製品のライフサイクル管理に関連する活動も増加しています。2025年には30.9万件を超える届出事項の変更が完了し、前年比12.9%増となり、市場の製品更新と仕様調整が活発に行われていることが反映されています。
製品種類から見ると、保湿・メイクアップ・クレンジング製品が一般化粧品届出における主要な効能カテゴリーとなっています。
ご注意いただきたいのは、輸出のみの化粧品届出件数が引き続き増加している点です。2025年に輸出のみの化粧品届出件数は7.1万件を超え、前年比14.5%増となり、中国の化粧品製造及び輸出事業が強い成長力を維持していることを示しています。
歯磨き粉の届出については、2025年の届出完了件数は8,050件でした。その中で、国産歯磨き粉が95.8%であり、輸入製品が4.0%を占めました。
全体として見ると、一般化粧品と歯磨き粉のいずれにおいても、中国の大衆向けパーソナルケア製品市場は、比較的成熟し、高度に国内産業に根差した構造を形成していると言えます。
2025年のデータ全般から見れば、中国化粧品業界は、規模の拡大を主としていた発展段階から、より規範的、科学的、構造化された新たな段階へと移行しつつあることがわかりました。
一方で、新原料の革新活動が持続的に増加し、中国本土企業は原料革新への参画が向上しています。他方で、監督管理システムは業界の参入要件とコンプライアンス要件を引き上げ、業界全体の水準向上を促しています。
同時に、中国の化粧品監督管理システム自体も、科学的かつデジタル化の方向へと進化を続けています。具体的には、安全性評価制度の着実な実施推進、技術基準体系の整備、審査評価メカニズムの最適化、そしてスマート監督管理能力の構築などが進められています。
企業にとっては、今後の市場競争力は製品開発能力のみならず、研究開発力、安全性評価能力、および法規制対応能力にますます左右されることになるでしょう。
「第15次五カ年計画」期間(2026-2030年)を展望すると、中国化粧品監督管理システムは今後も標準化の構築、科学的な安全性評価体系の整備、国際ルールとの整合を継続的に強化し、世界中の化粧品監督管理および標準策定における関与と存在感を高めていくものと予想されます。
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